音楽ブログ

こんな生徒は楽器上手になる! 音楽講師から見た成長する生徒としない生徒の違いとは?

2020年11月22日

東京都品川区大人の超初心者のための

ピアノ・キーボード・ウクレレ音楽教室

~音楽のタネを一緒に蒔きましょう~

グレーヌ音楽教室  

講師の秋庭ミモザです 🙂

 

今年ももうすぐ終わり。ですね。駅前のイルミネーションもクリスマス仕様になってキラキラ綺麗ですが、コロナでいつもより、なんとなく淋しい…かな。

 

寒さと乾燥でウイルスが不活性化にしくい季節になりますが、インフルエンザ&コロナ等など、お互いに移さない&移させない精神を大切にしてまいりましょう。

 

今回は、複数の生徒さんの成長を見ていて気が付いた『こんな生徒さんは上手になりやすいのでは?上手になりにくい生徒さんと、一体なにが違うのか?』という点から、参考になるように書いてみたいと思います。ぜひ参考にしてみてください。

 

こんな生徒は楽器上手になる! 成長する生徒としない生徒の違いとは?

単純に『極端に練習時間が少ない』とか『やる気がない』という方は、ひとまず横に置いといて・・・。

 

細かく見てしまえば、その方の個性や音楽に対する興味や情熱度などなど、違う部分も多くあるのですが、私からみた『この人、もう少しここを改善したらいいんじゃないかな?』というとあるモデル例をいくつかピックアップしつつ、書いていきます。

 

その①練習時間の使い方

大人の方は、練習時間がとりづらいです。決められた時間内でうまく練習配分をしていかないといけません。(最近のお子さんも習い事が多く忙しいのであまり変わらないかもしれませんね。)

 

専業主婦の方、フルタイムで働いている方、定年退職して時間がとりやすい方、多趣味で1つにあまり時間が取れない・・・など、皆さん条件は違いますが、私は楽器練習に対して1日に費やす時間はそこまで多くなくていいと思っています。

 

できたら毎日最低10分。多くても30分でいいと思っています。たま~に週末などで時間がある時に1時間とかできれば最高ですが、そこまで求めません。それより毎日5分でもいいので練習。の方がいいです。

 

しかし、この5分10分という時間を『練習の目的をハッキリさせて行っているか?』という点が非常に大切です。

 

「なんでこの練習をしなくてはいけないのか?」「今日はここだけの部分練習をすればOK」とか、明確でなければ意味が無い…とは言いませんが、効果は薄いと感じます。

 

上手になったな~という人は、短時間のポイント練習が上手なんだと思います。だから1日5分程度の練習でも、着実に上手になっている。と第三者でも分かります。

 

反対に時間が余っている人などで、毎日1時間練習している。という人でも、目的もなく、自分の好きな箇所しかしない、出来る部分のみの繰り返しだけしかしてない人は上手くなりにくいです。

 

厳しい言い方をしますが、私は出来る部分の繰り返し=手遊び と言っています。練習ではないです。ウォーミングアップのようなものですね。

 

出来ない部分を出来るようにするのが練習ですので、そこの意味から間違えている人もいるかもしれませんね。要注意です。

 

上手になるポイントチェック!

短い時間でも、出来ない部分を習得する時間にする目的意識をもって取り組んでいるかどうか?

 

②レッスンの課題や目的をきちんと追えている

始めた楽器に対しての好奇心や、上手くなった感覚が欲しいのは良く分かるのですが、たまに生徒さんで『課題以外の事』をやってくる人がいらっしゃいます・・・。

 

本人は満足気ではありますが、講師の立場からすると、あまり褒められたことではありません。

 

※向上心や、出来た気分になる。というのはモチベーションの面では大変有効で大切ではありますが、実際に演奏が上手になるか?という面からのみをいうと、出されたもの以外の課題をやるのは賛成しにくい。という意味です。

 

一般的な講師であれば時系列で上手になる方法や、その人にあったアプローチでの指導をしてくれているハズですので、毎回課題を『今、一生懸命やってほしい課題』として出していると思います。

 

しかし、そこを理解せず別のことをYouTube動画を観て、見よう見まねでやって満足・・・という方も実は少なくありません。

 

YouTubeを見る事を否定はしませんが、もし間違えて覚えてしまった場合、そのクセを取るのにまた更なる時間を費やしてしまい、結局遠回りになってしまいます。(こういう人、少なくないんです・・・)

 

先生に習っている人は、次のレッスンまでにその課題をクリアしてやるぞ!という気持ちと行動を。独学の人は設定した目標に届いているか?を週1~月1回でも確認し、ムダの無い成長計画を立ててください。

 

上手になるポイントチェック!

あちこちに興味を向けず、今自分がクリアしなければいけない課題に真摯に取り組むんでいるか?

 

追記:私個人の意見ですが、入門初心者の人は、基礎練習以外はやりたい1曲を完全にマスターすることをおススメします。

 

1曲マスターしたことにより自信もつきますし、満足感もあり、レパートリーも増えます。そしてそこからの学びも大きいです。

 

あれもやってみたい!これも弾いてみたい!という気持ちも分かるのですが、結局それは単なる『つまみ食い』状態の曲を作ってしまうだけ。

 

本当に早めに上達をしたいのであれば、1曲入魂がいいと思います。

 

③基礎をしっかりやっている

やはり何事も基礎って大事です。独学の方はなかなか難しいかもしれませんが、ぜひ基礎をやってください。

 

ピアノキーボードは、指練習のハノンやツェルニーなど。子供用の教則本でも可です。ウクレレやアコギなどは、基礎練習のクロマチック練習を、1日の練習に取り入れてください。

 

やり始めた時はなかなかこの基礎の大切さに気が付かないのですが、これは本当に1年後~5年後、10年後に差が出ます

 

この基礎やってるかやっていないか?の生徒さんで、他のグループの方ですが、『5年以上ウクレレをやっているけど、一向に上手くならない・・・』という方に基礎練習をしているか?と聞いたら、そんなもの知らない・・・とおっしゃっていました。

 

演奏を見たわけでもありませんし、今までどれくらいの時間を練習されたかまでは確認していませんが、基礎練習をこの5年間に取り入れていたら、おそらくもう少し(本人のいう)上手になっていた。と思います。

 

基礎練習が本領発揮する時というのは『本当にうまくなりたい!』と思った時のブレイクスルーポイントの時です。いわゆる入門初心者から中級になる時・中級から上級者になるとき。に効果が出ます。

 

ですので上記の方の様に5年間の間に何度か迎えたブレイクスルーポイントで、くじけてしまったのだと考えられます。

 

私の生徒さんでも、ウクレレのクロマチックの基礎が上手な人は、コードチェンジがスムーズですし、メロディー弾きもすぐに対応できます。ピアノキーボードの基礎(音階練習)がスラスラ弾ける人は、上手に演奏が出来ます。

 

言わずもがなですが、そういう基礎から音楽が成り立っていますので、当然の結果と言えます。それを甘く見てしまうと、未来に大きな差を作ります。

 

部活経験のある人は分かると思いますが、最初は『球拾い』だったり『長距離ランニングがメイン』だったり『バタ足ばかりやらされる』と言った『正直あんまり面白くないこと』がメインだったりしますよね?

 

ああいう一見ムダに感じることは、試合の時に耐えられるだけの心肺機能の向上だったり、基礎体力をつける意味もあります。楽器演奏も同じです。

 

いざ、早く手指を動かしたい!と思った時に、勝手に指が動いてくれる・・・のが基礎練習の成果です。やっていない人はここで『ああ、弾けない』と挫折します。はい。

 

めんどくさいなぁ~、あんまり面白くないなぁ~ということが自分にとっての良薬となります。

 

上手になるポイントチェック!

基礎練習を本気で取り組んでいるかどうか?(やってない人は今から!)

 

④質問の回数や質が違う

これは音楽に限ったとこではありませんが、上手になる人は質問の仕方も質も上手です。反対にあまり上達しない方は、質問なし・講師に投げっぱなし。です。

 

具体例をあげますと、上手な人の質問は『練習をしている中での疑問』を聞いてきます。

 

例えば『この弾き方でいいですか?』『ここの音がうまく出せないのですか?』とか、努力してみたけど自分の練習中だけでは、改善できないような悩みを聞いてきます。

 

上達しない人はだいたい口を揃えて『出来ません、分かりません』のみ。何が分からないのか?とコチラが聞いても『いえ、分からないです』のみ。丸投げです。

 

一緒にその分からないを分かるように、なるべく解決していきますが結局それは『講師側の私』が出した解決策でしかなく、説明後もあまり納得した顔をしていません。ピンと来ていない。という感じですね。

 

悲しいお知らせですが、講師は生徒自身を(講師の指導のみで)魔法のように上手にすることは出来ません

 

生徒が抱えた悩み=過去の自分の悩みのひとつ であることで、よりよいアドバイスや乗り越え方を伝え、一緒に歩む仲間のような存在です。マラソンでコーチが併走するような感じですね。走っているのは選手で監督ではない。のと同じです。

 

決して魔法使いではありませんので、講師に過度な期待はしないように😅

 

ですので、まずは自分で努力して課題をクリアーするようにしてみてください。その中で打破できないことを質問することで、質問の意図も明確になりますし(何が自分を悩ませていたのか?が分かる)、次の課題も見えてきます。

 

上手になるポイントチェック!

練習した成果の中での疑問を自分でかみ砕けているか?出来ない場合のみ質問しよう。

 

⑤練習中・レッスン中にメモを取っているか?(復習を含む)

ここは個人差が大きく出るのですが、もしご自分が記憶力に優れているのであれば、レッスン中はメモを取らない方がいいです。メモを取っている時間の分だけレッスン時間が少なくなります。

 

しかし、レッスン終了後、一歩歩いただけで忘れてしまう場合(※私がコレです)は、簡単でいいので、譜面上にメモを入れていきましょう。

 

録音可の教室でしたら録音させてもらうのも可ですが、私の個人的おススメはメモです。録音だとレッスンまるごと録音することになるので、聴くのがめんどくさくなってしまうことがあります。性格にもよりますが、私は忘れない用のプチメモをします。

 

そして、忘れないうちに帰ったらすぐに復習します。疲れもあるので10分~15分程度でしょうか。メモした部分を確認します。弾くというより記憶の確認です。

 

次の日も確認を必ずします。練習できなくても確認だけはします。そうすることで記憶に定着しやすくなりますので、忘れにくくなります。これをやらないと本当にすぐに忘れてしまいます・・・。

 

あとは、なるべくレッスン中は、講師の言っていることを『憶える』ように努力しています。興味のあることは自然に覚えるので、覚えられない=興味が薄い。と解釈して努力しています。

 

自分の練習中でも、分からない部分や覚えられない部分はどんどん書き込んでいます。『譜面を汚すのが悪!』みたいな先生もいるようですが、全然そんなことありませんよ。

 

譜面にたくさん書き込んで1曲演奏できるようになるなら、どんどん書き込んでレパートリーを増やしてください。そのうちに書き込まなくてもよくなりますので。最初はどんどん書き込みましょう。

 

上手になるポイントチェック!

レッスン中・練習中に忘れて弾けなくなるくらいなら、どんどんメモを書こう!

 

⑥具体的な目標がある(小さいものでもOK)

これも意外と大事なポイントだと感じます。『なんとなくやってる』とか『単に憧れている』という漠然としたものよりも『この人の曲を弾き語りで○日までに完成させたい』とか『この壮大な曲を何年かかってもいいからイメージ通りに弾きたい』とか、具体的な方がいいです。

 

芸能人の方が自分の結婚式までにピアノを弾けるようになる企画などは、この具体的な目標設定が上手にさせていると思います。もちろん仕事だから。という理由もありますが、実際に弾けるようになっているのは、目標のおかげです。

 

ダイエットもそうですね。『なんとなく痩せて、かわいい服を着たい」よりも、『結婚式までに10キロ痩せてカワイイお嫁さんになりたい』の方が動機が強くなります。音楽も同じです。

 

少々難しい目標設定で構いません。なんとなく・・・の人は今すぐ目標を決めましょう。

 

上手になるポイントチェック!

目標(課題曲)ゴールは明確かどうか?(ない人は今すぐ日付を入れて設定しましょう)

 

⑦曲の聴き方が上手(多方面から聴ける)

世の中に出ているほとんどの曲は、1つの楽器だけで演奏していることは少ないです。

 

弾き語りにしても歌とギターと2種類の音色で演奏されています。その演奏を歌とギターパターンと別々で聴ける力を持っている人の方が、良い意味で自分の楽器演奏に影響が出ます。

 

『歌(歌詞)しか聴きません』『自分の担当楽器しか聞こえません』という方は、ちょっと残念な聴き方をしています。

 

最初は難しいかもしれませんが、バンド形式であれば各楽器を聴き分けるように集中してみてください。リズムパターンが聞こえるようになるとベストですね。

 

上手になるポイントチェック!

自分の演奏する楽器はもちろん、他の楽器も聴いているかどうか?(特にリズム系の楽器を聴き分けよう)

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?思い当たる事項はありましたでしょうか?

 

ここに書いたのは、モデルケースですのでその他の要因があなたの成長を妨げている場合もあるかもしれません。

 

練習の仕方が根本的に間違えている。とか、ただ漠然としか演奏していない。とか・・・・色々とあると思いますが、じっくり自分と向き合ってみてくださいね。

 

 

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