音楽のタネを蒔きましょう♪
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ピアノ・ウクレレ・マリンバ・カシオキーボード教室
ブログに遊びにきてくださりありがとうございます!最近はなかなか更新できず・・・・ごめんなさい🙇
新学期も始まってGWに入るまでは、新規のお問い合わせが一時的に増えるのでなかなかSNSも手が回らずになってしまいます💦
新型コロナも五類になりましたね!これからまた外出も増えたりしていくのかなと思いますが、巣ごもりが終わっても楽器演奏を楽しんでくださいね~。
今回は、昔から日本のピアノ教室で愛用されている『バイエルピアノ教本』についてお話していきます。
最近は本当にた~くさんのピアノ教本が販売されています。ヤマハ楽器店や島村楽器に行っても、ひとまずの教則本が揃っています。その中には必ずバイエルもあります。
またバイエルと言っても今は色んな形で「バイエル教本」として出版されています。ここまで愛されているバイエル・・・・一部では大変評判も悪いという現実も。
ここで講師の立場から、バイエル教本は果たして古いのか?もう時代遅れなのか?をお話していきます。
バイエル教本は古い?面白くない?
とある小学生のピアノ体験レッスンにて。今の時代のお母さまはピアノ経験者の方が多いのですが、今はほとんど弾けない・・・そんな方々との会話です。
ほとんどの方がこのように、似たような回答をされます。そして極めつけが
『全く面白くなかった!』と、口を揃えてお話されます。
そうなんです、面白くなかったから小学校高学年~卒業あたりでピアノを習うのを辞めてしまっているかのようにお話されているのです・・・。うぅ、悲しい・・・。
でも、面白くないのも分かります。私も小学生の時はバイエルをやっていましたが面白かったか?と聞かれれば素直に「うん」とは言えなかったです。
でも、辞めずにこうして今日に至っています。では一体、何が違うのか?どんな感じでバイエルをやっていたのか?などをふまえてお話します。
①面白かったか?と聞かれれば微妙だった(と思う)
かすかな記憶をたどって、当時の私はバイエルをどう思っていたか?というと「音符が大きい譜面だなぁ」「まあまあ弾きやすい譜面だな」「たまにいい曲があるな~(でもほとんどはよく分かっていない)」という記憶があります。
有名なメヌエットも有ったりで、大人になってからですが「○番、譜面見なくても弾けるな~」なんていうのもあります。ものすごく嫌いではなかったです。
➁1冊まるごと全部はやっていない
当時は他の教本も併用していたため、私はバイエルは全曲網羅していません。9割程度でしょうか。
音階も途中からハノンで学んだので、バイエルで音階を学んだ記憶はありません。
③ピアノレッスン以外の曲も弾いていた
小学校の音楽で習った曲や、なんとなく耳コピした曲などを合間に弾いていたりして、あまりバイエルが楽しくなかったという記憶がありません。
ぶんぶんぶんとか、きらきら星とか、そういうのを弾いていたりしていましたね。
「バイエルが面白くなかった」と言い切れる方は、もしかしたら『バイエルだけ(またはクラシックのみ)』で大変な思いをしていたのかもしれませんね。
バイエルはもう使えない?時代遅れなのか?
昔の子供たちに不人気で、まさにピアノを辞めるキッカケまで作ってしまいそうな『バイエル』ですが、もう令和の今では使わない方がいいのかどうか?
いいえ!全くそんなことはありません!むしろ、選択肢の1つに必ず入れた方がいい教材であるのは昔から変わっていません。
私が思う『どんな人にバイエルとの相性がいいのか?』というのをご紹介します。
①完全クラシック志向な大人
定年後の趣味作りで、60代からクラシックピアノに挑戦したいと思っている大人の方にはぜひ使ってほしい教本です。
まず上にも書きましたが「音符が大きい譜面が多い」ので、老眼でも見やすいのです!こういう点は結構モチベーションに関わるので大事です。
また上巻はト音記号しか出てこないので、真ん中のド~上のドを中心に学ぶことが出来るので、右手の演奏の譜読みが強くなります。
良く言えば何度も同じようなことを繰り返すので、習得しやすいですし(悪く言うと単調です)最初は簡単なので、脱力なども考えながら練習できます。
➁ピアノを習い始めたのが遅めの小学生
こちらは①と同じような内容ですが、大人だけでなく小学生でも問題ありません。
しかし面白みに欠けるので、事柄(やっている目的が理解できる程度の年齢)を理解できる4年~6年生、中学生などで初めてピアノを習う子などには良いと思います。
小学校高学年だと、鍵盤ハーモニカ→リコーダーでト音記号はそこそこ読めるようになっているはずなので、ト音記号しか出てこないバイエル上巻はピアノを弾くという実感を得やすいでしょう。
反対に、年少さんや小学校1~2年のお子さんで初めてピアノをやる子には、もしかしたらあまり向かないかもしれません。
③先生とのアンサンブルが好きな人
こちらはかなり生徒によって分かれるのですが、合奏(先生の伴奏)で演奏するのが好きな子にはいいと思います。
基本は先生との連弾で弾くようになっていますが、生徒さん側が単調でも先生の伴奏で楽しくレッスンができます。
➃漢字ドリルや計算ドリルなどが得意な人
単調と書きましたが、淡々と物事をこなせる人にはいいと思います。上巻の最初は音楽的とは言い難いので、ドリルなどが得意な人には向いています。
楽しい・楽しくないということではなく、それぞれの目的が分かってやれる人は相性のよいテキストとなります。
⑤基礎をしっかり学びたい人
なんだかんだで、ここまで日本で愛されている教則本も無いのではないでしょうか。
ドイツ人のフェルディナント・バイエルさん(1803~1863)のピアノ奏法本は明治13年(1880年)に日本に来たのですが、150年弱経った今でも日本で使われています。
バイエル教則本を主に使用しているのは、日本と韓国だけらしいのですがきっと、日本人に合っているのだと思います。
そして、ピアノ奏法の基礎を学ぶのに効果的だと思う人が多いから、今でも販売されているのが証明されているので、基礎基本をしっかり学びたい人には間違いないのでしょう。
⑤自分の実力を口で説明したい人。分かっておきたい人
市販のレパートリー本や、ピアノの実力を説明する時に『この曲はバイエル上級終了程度』とか『バイエルno,75~82まで弾ける人』などのように書いてあることが少なくありません。
上にも書きましたが『バイエルは2冊とも終わっている』と言う保護者の方の言葉にもあるように、日本のピアノ業界では1つの目安になっているのは間違いないです。
このように第三者にレベルを伝えたい、自分の初心者レベルを把握しておきたい人にはよい基準となるでしょう。
バイエルに向いていない人はどんな人?
では反対に、バイエルに向かない人はどんな人でしょうか?そんなことは無い部分もありますが私の経験からお話させていただきます。
①過去にピアノ経験のある大人の方
学び直しのために、昔やっていたバイエルをもう1度・・・という考えもあるかもしれませんが、ある程度音符が分かっている大人の方は必要ない場合が多いと思います。
特にト音記号、ヘ音記号が分かっているのであれば好きな曲や指運動のハノンなどから再スタートした方が効率が良いです。
「これってなんだったっけ?」と少しピアノの仕組みが分かる、経験がある人や「最初から思い出しながらやりたいな~」という再学びの大人の方には、こんな教則本はいかがでしょうか。
完全初心者には向かないのでは?と思います。
➁幼児や小学低学年の小さいお子さま
絶対にダメ!というわけではありませんが、今はたくさんの教材があるので、その子にあった教材を探せる時代です。
対象のお子さんが「クラシックが好きそう」というのを強く感じたら、私も選ぶかもしれませんが第1候補にはあがらないです。
ミッキーマウスのバイエルというのがあるのですが、ミッキーマウスが大好きな子には選ぶかもしれません。
③独学の大人の方
こちらも絶対に選ばないで!という意味ではなく、わざわざバイエルを独学の教本として最初に選ぶ必要は、今の時代は必要はない気がします。
どうしても独学の中でバイエルを使用したい。子供の頃に使いなれた教本で学び直したい。という方は選んでもいいとは思います。
独学の大人の方向けには、こんなのも出版されています。(Amazonの評判はあまりよくないですが💦)
➃単純作業がニガテ・飽きやすい人
上記にも書きましたが、割と曲調が変わり映えしないので淡々と物事を進められない人には向かないです。飽きるでしょう(笑)
Amazonのレビューにも「飽きる」とコメントを書いている方もいらっしゃるので、モチベーションが下がってしまう可能性のある人にはおススメしません。
まとめ
賛否両論のある『バイエル教本』ですが、私は基礎を大事にする人にはおススメしたいと思っています。
私の生徒さんでもサブ教材(ウォーミングアップとして)で使用している子がいますが、習い始めて1年で読譜力がかなり上がっています。
大人の方で基礎がしっかりついていない(ト音記号からニガテ意識を感じている人)などには、たまに初見用に使ったりしています。
世の中のすべての人に合う食べ物が無いのと同様に、ピアノ教材も合う・合わないがあります。
食わず嫌いにならないよう、ご縁がある方は1度触れてみてもいいと思います。私も子供の頃に使っていたからこその、基礎力が今日につながっているのだと信じています。
この内容が一部の方でも参考になると嬉しいです。
読んでくださり、ありがとうございました 🙂