東京都品川区 初心者のための
ピアノ・カシオキーボード・ウクレレ音楽教室
~音楽のタネを一緒に蒔きましょう~
グレーヌ音楽教室
講師の秋庭ミモザです 🙂
そろそろ2021年の桜🌸が開花しそうですね。今年は少し早めの開花宣言だそうですので、卒業式に満開になる地方もあるそうですよ。
さて、今回の記事はお問い合わせにも多いピアノのジャンル『ポップス・クラッシック・ジャズピアノの違い』についてです。
お子様の多くのお問い合わせは、おそらく親御さまの判断からクラシックピアノのお問い合わせになっているかと思いますが、実際に習うお子様はクラッシックピアノに興味があるのでしょうか?
そして、そもそもクラッシックピアノとポップスピアノ、ジャズピアノとの違いは何が違うのか?という点でお話していきます。
クラッシックとポップスとジャズ 何が違う?
一般的に『ピアノを始めよう・習ってみたい』と思うのが、クラッシックピアノか、ジャズピアノか、ポップスピアノになると思います。また小さい頃にピアノを習う。となると、だいたいがクラシックピアノからのスタートを切る人が多いと思います。
ざっくり3種類のジャンルに分かれると思いますが、なるべくわかりやすいように説明していきます。
クラッシックピアノとは?
主に昔の大作曲家たちの書いた譜面を、なるべく正確に再現する演奏方法。音楽の父と言われている『ヨハン・ゼバスティアン・バッハ』や神童と称えられた天才『ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト』などは、クラッシックピアノを学ぶ上では外せない作曲家たちです。
演奏の自由度は低めで、習っている先生や有名ピアニストが譜面を見て忠実に再現された演奏によって多少の差はあれど、大幅に編曲されて演奏することは少なめ。絵で例えると『ぬりえ』に近く、前もって演奏する『音、枠』は決まっているものです。
- 大作曲家たちの伝承者・代弁者になりたい
- 古き良き音楽が好き
- 徹底的にピアノというものを知りたい
こういう方に向いています。
ポップスピアノとは?
ポップスはポピュラー(ピアノ)とも言われ、大衆音楽で親しみのある音楽という意味になります。ですので、有名なクラッシック音楽もポピュラーピアノの一種とも言えなくもないのですが、現在の意味で使われるのは少し違います。
主にJ-popや演歌、映画音楽などの曲をピアノで再現する方法をポップスピアノと言っている場合が多く、原曲の曲調や楽器編成などは関係ないです。
演奏方法は色々ありますが、主にコード(左手の和音をギターなどと同じように弾く)で演奏することになるので、ヘ音記号を読むことも少ないです。
また弾き語りのスタイルもポップスピアノに含まれますので、幼少の頃に親しんだ童謡などもポップスに含まれますね。
アレンジや演奏方法に決まりが無いので、自由度は高く、個人の趣味やクセなどで好きな様に演奏しても全く問題ありません。むしろその方が喜ばれます。
音楽の知識などもそれほど必要ではなく、最低限の読譜と右手の指が動けばそれなりに演奏が可能です。
- 気軽にピアノ演奏を楽しみたい
- 色んなジャンルに親しみたい
- バンド形式の楽曲のアレンジを弾いてみたい
- 弾き語りをしたい
- 幼稚園、保育園の曲を気軽に弾きたい
など、こういう方に向いています。
ジャズピアノとは?
ジャズ・・・といってもジャズにもまた色々なジャンルがあるので一概に言えないのですが、一般的なイメージのジャズはこういう風であろう。という中でお話していきます。
ジャズと言えばアドリブ!というだけあって、自由度はかなり高く、ソロ演奏でもバンド演奏でもそれなりに自由に演奏することが可能です。
しかし全く全てが自由!というわけではなく、バンドと一緒であれば音楽の枠の長さ(尺)やコード進行などは外せる限度があるので、自由気ままに勝手に好きに演奏できるものではありません。
またアドリブと言われている部分も、全く知識がない人がパラパラ~と演奏できるものではなく、ⅡーⅤ7という節の練習を自分のストックとして沢山持つ練習をしたり、コードの知識がポップスピアノよりも必要となりますので、記憶力もまあまあ必要ですし、それらは決して容易ではありません。
リズムの取り方も2-4で取ったり、サンバやボサノヴァなども日本人にはないリズムで取ったりしますので、リズム感の新たな学びも必須です。
またジャンルや曲の速さによっては、右手の指がクラッシックピアノの大曲並みに必要になる場合もあれば、音量調整もクラッシック並みに必要です。バンドであれば、アンサンブル力も必要になりますので、難易度は高めでしょう。
ですので、よっぽどセンスのある人でないと、最初からジャズで!とはいかないような気がします。(子供の場合は別)
- クラッシックやポップスに飽きた
- 日本のリズム以外に挑戦してみたい
- アドリブに憧れている
こんな方に向いています。
子供にクラッシックピアノを習わせる是非について
ここからが本題。というか、私の想いです。この記事の1番最初に書いた『大人になってもピアノ嫌いな人(トラウマ)がいる』問題に迫ります。
こんな私ですが、実は私はクラッシックピアノを習っていた幼少期、ピアノが大嫌いでした。上記の大人の方たちと同じく、先生が怖く、好きな曲も出来ず、ただただ基礎練習や知らない作曲家の曲ばかり‥‥。苦痛でしかありませんでした。
そして私は母親が怖く、辞めたい…とずっと言えずに居たために、クラッシックの練習もほとんどせず毎回先生に怒られるパターンの繰り返し。でもなぜ今も音楽をやっているのか?それは、ポップスピアノに救われたからです。
幼稚園の頃からポップス音楽は好きで、よく歌謡曲番組を見ては真似して歌ったり踊ったりしていました。また戦隊ヒーローものの主題歌なども好んで歌ったりしていました。みんなのうたなども好きでしたね。実はこの時期の耳が、今の自分の音楽の耳を支えてくれていると感じています。
小学3年生の頃にピアノの先生を変えることになったのですが、この先生というのが当時超が付くほどの有名なピアニスト(おそらく父親がどっかからのコネ?か何かで紹介)の方でしたが、私の演奏を聴いて、この方が『私が教えるほどうまくない。(そりゃそーだ)』と思ったようで、この方の弟子の方を紹介されました。
私自身、その時はピアノが好きかどうか?などという感覚もなく、習い事の1つでしかなかったのですが、なぜ親がこの先生で話を進めたのかか不明です。※こういう親の適当さも子供をピアノ嫌いにさせている気がします。
そこまでクラッシックピアノが好きではなかったのですが、仕方なくちょこっと練習をする。ベートーベンだとかモーツァルトだとか言われても何がなんだか・・・。そんな世界でした。
しかし、嫌々でも基礎練習はそれなりにやっており、譜面もそこそこ読めましたのでポップス系の楽譜を読み、演奏する事が出来ていました。
小学校5年生にもなれば、お年玉やおこづかいを貯めて買い物もできますので、自分で弾きたい曲が多く入っているポップスピアノ全集を買ったり、ピアノピースを買ったりしてそればかり弾いていました。
そこで弾き語りをしたり、アイドルではない人の曲に興味をもったり、映画音楽を知ったりとだいぶ音楽的には成長したと思います。結局はピアノを離れ、トランペットやドラムなど別楽器に興味を持ってしまいましたが、音大受験時にまた真面目にクラッシックピアノに向かいました。
なので、やっていて損だった…とは言いませんし、子供の頃やっていたから音大受験の時にそこまで苦労しなかった。というのもあるので、感謝しています。
もちろん子供の頃からクラッシックが大好きで、上手に演奏できるのであればそれはそれで素晴らしいことではありますが、そういう子って少ないような気がします。少なからず私の周りは学年に1人いればいい方だった気がしますね。
ピアニストの清塚信也さんも似たようなことをお話されています。インタビューから抜粋します。
引用先はすべてELLE ELLEgirlさんより抜粋しました。
まず、教則本は『バイエル』から始めない方がいいですね。僕はこの教材を弾いたことはないですけど、どうしてみんな同じ教材から始めるのかと思って。100パーセントと言っていいほど、「私は『バイエル』で止めちゃったんです」という人が多いんです。最初にどの曲に取り組むかは、その人の出会いの運命みたいなもの。「みんながやっているから、やらなくちゃ」というのは、僕は音楽にとって意味のないことだと思っています。
引用:ELLE
バイエルは基礎としては優れていると思いますが、今の時代は様々な教則本も増えています。その子の合わせた教材選びが必要ですね。
最初に弾く曲は、そのお子さんが好きな曲なら何でもいいんです。Eテレの曲でもいいし、アイドルの曲でもいい。僕の場合はゲームのスーパーマリオの曲でした。例えば、嵐の好きな曲を完コピできるくらいずっと弾いたり聴いたり踊ったりして知り尽くしたら、おそらく子供でもその辺でその曲を好きと言っている人よりは、その曲のことをよくわかっていますよね? そうすると音楽には必ず共通点があるので、クラシックを何曲か聴かせていったとしても、「これは、嵐のあの曲のあそこと似てる!」という部分が必ず出てきます。そういう発見ができれば、どんどん音楽が面白くなっていきますよね。
引用:ELLE
まさにこれが私の意見です。音楽を知り、ピアノを弾く楽しみや嬉しさがないと続かないんです。クラッシックを学ぶのはそれからでいいのです。
ピアノを習うといっても、弾くことから入る必要はないし、練習の仕方よりも、音楽を楽しむことから入るべきです。まずは親が面白いなと思う音楽をたくさん探して、YouTubeなり、iTunesなり、コンサートなり、今はいろんなコンテンツがあるので、その中から親が子供にいろんな音楽を聴かせて興味を持たせること。ピアノを演奏するにあたって、ある程度は音感やリズム感がないといけないですけど、まず何より、音楽を鑑賞することが大切ですから。子供を押さえつけて技術ばかりやらせずに、楽しみ方を教えるのはとても貴重なので、まずは親がそれを教えられなきゃいけないし、さらに面倒見のいい先生に出会うのは運命的なことだと思います。
引用:ELLE
うちの親はこれらが皆無でしたね(笑)自由にさせてはくれましたが、音楽一家では無かったので、なぜ私にピアノを習わせたのかは謎ではあります。
もし私自身も自分でポップスピアノを弾かずにいたら‥‥ピアノが嫌いな大人になっていて、今こうして誰かに音楽を教えていることもなかった。と、とても思います。
なので、子供にピアノを習わせたい、と思っている親御さまへ。クラッシックピアノというよりも、まずお子様が音楽を好きになるようなジャンルを選んでみてはいかがでしょうか?その方が長い目で見て音楽のある日常が送れる大人になると思います。
どんなジャンルをやるにも基礎は必要で大切
では、色々と分かった上で『ピアノをやってみよう!習ってみよう!』と思い、ジャンルもなんとなく決めてスタート・・・・。と思いきや、あれ?やっぱりなんかクラッシックピアノやってません?となるかと思います。
それは、どんなジャンルに挑戦するとしても音楽の基礎として必要になるものが、クラッシックピアノには多い。という点からクラッシックピアノをはじめに体験してもらう場面も少なくありません。
どんなジャンルのピアノでも基礎になるのが
①綺麗な手の形や手首の適切な位置
②演奏時の脱力
③音の強弱の出し方やコツ
④演奏時の適切な姿勢(椅子の座り方)
⑤譜面を見る場合の目線の送り方
⑥読譜
⑦和音(コード)を感じる耳
______
⑧人と合わせる時のアンサンブル力
これらは最低限、身につけないといけない項目となります。そしてこれらをマスターするのに確実なのがクラッシックピアノなのです。
特に最初に難しいと感じる脱力や姿勢、読譜などはクラッシックピアノの先生の指導項目では必ず入ってくるもので、ジャズやポップスの先生ではあまりしっかりと教えてくれない場合があります。
そういった点から、ピアノの基礎=クラッシックとなり、クラッシックピアノを習うのが適切だと言えます。
またその人が弾きたい曲やジャンルに合わせた基礎練習方法なども、クラッシックピアノを経験したことのある先生の方が選ぶのが上手な気がします。(注意:私の経験上です)
バイエルだけをやる、ということを否定はしたものの、基礎がしっかりしている人はその後、どんなジャンルに進んでもそれなりのスタートが切れるということは、すごく大切なポイントだと感じます。
すごく当たり前のことを言ってしまいますが、大人の初心者ピアノを指導していても
①全くピアノ、音楽経験の無い人
②子供の頃、10年ほど習った(基礎はできるが30年ぶりなど)人
③子供の頃、大人になっても少し習っていた人
この3つのパターンだとしても、①と③では雲泥の差があります。①の方はピアノに向かう椅子の座り方や手の形を習得するまでに半年~2年、3年以上かかる方もいます。しかし③の方は①の方の項目はクリアできているので、久しぶりでも演奏に集中が出来ます。
ちなみに②の方は②の中で差があります。基礎を真面目になっていた方はすぐに勘を取り戻しますが、嫌々やっていた方は少し時間がかかったり、指が上手く動かないこともあります。
そういった面からもいわゆる『クラッシックピアノ教室(基礎ピアノ)』に入会することは決して間違いではなく、むしろ推奨します。
しかし、入会時に『本当にやりたいのは、ポップス系(または併用しながら)です』とか『いつかはジャズピアノをやってみたいので基礎だけ教えてほしい』と先生に伝えるのは、必要だと私は思います。
そうしないと、ほとんどのクラッシックピアノの先生は『この人はクラッシックピアノが弾きたいんだ!』と思って指導してしまうからです。そうならないために、先生とのヒヤリングは常にしてほしいと思います。
オススメのピアノ演奏者ご紹介
最後に令和の今、活躍しているピアニストをご紹介します。
ジャンルは色々です。こういった方々のバックグラウンドは色々とあるかと思いますが、興味が沸いたらそれぞれ調べてみてくださいね。
清塚信也さん
記事も引用させていただきました。ドラマ「コウノドリ」で一気に有名になられたと思いますが、実力も素晴らしいです。精力的にTVにも出て活躍されていますね。
ポップスピアノ ハラミちゃん
登録者100万人越え、有名ユーチューバーのハラミちゃん。この方は基本的にポップスですが指の速さなどはおそらくクラッシックピアノで鍛えたと思われます。歌っている子もカワイイ!
東大出身のピアニスト かてぃんさん(角野隼人)
かてぃんさんも有名ですよね。クラッシックピアノも最高ですが、ポップスを面白可笑しくアレンジしたり、ジャズ風なことも出来て本当にピアノで遊んでいるように見えて楽しいですね。
菊池亮太さん
この方も有名ですね。ストリートピアノとジャズバーでの演奏動画が多いですが、ここまで出来るのはやっぱり基礎がしっかりしてるからですね。
まらしぃさん
まらしぃさんはYouTubeというよりニコ生から有名になった方ですが、ピアニストユーチューバーの第一人者といってもいいと思います。顔出しせずにここまで人気になったのも凄いです!
千本桜の演奏が1番有名かな?と思いますが、今は色んなことに挑戦されていますね。
フォルテさん
フォルテさんはクラッシックをメインにしていますが、なにより筋肉マッチョ演奏が素晴らしい!ピアノが格闘技に見えるのは気のせい・・・?クラッシックを身近に感じてもらえる努力が熱く伝わってきます。
まとめ
ピアノと言っても、色んなジャンルがあります。そして人それぞれの楽しみ方があります。学び方も色々ありますが、全くピアノ演奏をしたことがない人はやはりクラッシックピアノ(基礎)から学ぶべきだと思います。
その基礎さえしっかり身についていれば、ブランクがあっても、他のジャンルに挑戦してもすぐに体が反応してスムーズに演奏ができるようになります。
お子さんにこれからピアノを習わせたと思っている親御さまは、お子様がやってみたいジャンルを少し頭の片隅においておくと共に、音楽の基礎が学べるクラッシックピアノを習わせてみてはいかがでしょうか?
大人の初心者の方の場合は、自分がどこのジャンルを中心に演奏してみたいか?ということを最初の体験レッスン時に先生とよく話あって、どこまでその先生が教えることができるのか?という点を齟齬のないようにしっかりと向き合っておきましょう。
全ての方が、すてきなピアノライフを送れますよう、応援しております。
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